リチウム・ポリマー(Li-Po)バッテリーのFAQ

このページではリチウム・ポリマーバッテリーについてよく聞かれる事、特長、注意点を説明しています。

質問
回答
Li-Poバッテリーを使ったことが無いので心配です・・

Li-Poバッテリーは過充電と過放電にさえ気を付ければ安全に使うことができます。充電はSmart Charger2030でおこなえば満充電でオートカットされます。放電についてはTX用ならプロポの電圧表示が9.0Vになった時点、RX用ならLDOレギュレータの赤LEDが点灯した時点で追い充電すれば過放電になることもありません。

リチウム・ポリマー(Li-Po)バッテリーって何ですか?ニッカド(Ni-Cd)やニッケル水素(Ni-Mh)バッテリーと何が違うのですか?

リチウム・ポリマーバッテリー(以下Li-Po)はニッカド(Ni-Cd)、ニッケル水素(Ni-Mh)に比べておよそ4倍のエネルギー密度を持つ電池です。つまり同じ重さなら4倍の容量をもつことができます。このため大変小さなサイズのLi-Poバッテリーでも十分なキャパシティーを得ることができるのです。これはR/Cカーの軽量化に役立ちます。

またLi-PoバッテリーはNi-CdやNi-Mhバッテリーのようなメモリー効果を持ちません。このため継ぎ足し充電をおこなっても容量が減ってしまうというトラブルが発生しません

Ni-CdとNi-Mhバッテリーは1セルあたり1.2Vの電圧を持っていました。Li-Poは1セルあたり3.7Vの電圧を持ちます。Li-Po2セルを直列に繋げば7.4Vの電圧となります。

Li-Poバッテリーを使う上で注意すべき点を教えてください 日頃の手入れ
o ショートさせないこと。Li-Poバッテリーに限ったことでありませんがショートさせると大電流によりバッテリーが壊れたり爆発する可能性があります
o 子供の手が届かないところに保存してください
o 直射日光を避け、0〜50度の環境に保存してください
o 2ヶ月以上使わないときは半分ほど充電させてから保存してください
o Li-Poにはメモリー効果が無いのでNi-CdやNi-Mhのように放電してから保存する必要はありません

充電について
o バッテリーの周りに燃えやすいものを置かない
o バッテリーを充電する時はプロポやシャーシから取り外すこと
o Li-Poバッテリー専用の充電器を使用すること。Ni-CdやNi-Mh用充電器を使うと過充電によりバッテリーが著しく劣化したり爆発する恐れがあります
o 充電器の設定が正しいか確認してください。Li-Poには1C充電が適しています。充電器がセル数を正しく認識できるように充電器を設定してください。
o VXRのLi-Poは出荷時に約20%充電されています。このため初めの充電はすこし早めに終わります。

放電について
o Li-Po1セルあたり3.0V以下まで放電しないこと。Li-Poバッテリーは過放電によりダメージを受けます。メモリー効果が無いのでNi-Cd/Ni-Mhのように放電してから保存する必要はありません。

Li-Poバッテリーの充電器を教えてください 各社から様々な充電器が発売されています。すでにLi-Po用充電器を持っているならそれを使うのも良いでしょう。kimihiko-yano.netではSmart Charger2030を推奨します。
充電電流やカットオフの設定はどうすればいいですか? Li-Poバッテリーの充電には必ずLi-Po専用充電器を使ってください。一般的にLi-Pioバッテリーはセル当たりの電圧が4.2Vまで上がり、その電圧をキープした状態で充電電流が10%落ちた時点で充電を終えるのが良いと言われています。Li-Po専用充電器はこの動作を自動的におこないます。
どうしてLi-Po専用充電器が必要になるのですか?Ni-Cd/Mi-Mh用充電器を使ってもよいですか? Ni-CdやNi-Mh充電器はバッテリーの電圧によって充電を終了すべきか判断します。しかしLi-Poバッテリーの充電にはこの方法が使えません。従ってLi-Poバッテリー専用の充電器が必要になるのです。Li-Poバッテリーの電圧が1セル当たり4.2Vまで上がった時点でおよそ50-70%まで充電できます。4.2Vに電圧を保った状態で充電を継続すると最後まで充電できます。Li-Po専用充電器はこの一連の動作を自動的におこないます。Ni-Cd/Ni-Mh用充電器ではこのような動作ができませんのでLi-Poの充電には使わないでください
推奨された充電電流以外で充電できますか? Li-Poバッテリーの充電電流は最大でも1Cが良いとされています。CはCapacity(キャパシティー:容量)を意味しています。120mAhのバッテリーなら0.12A、1800mAhのバッテリーなら1.8Aを最大充電電流とすることができます。1C以上の電流で充電すると化学反応の早さによりLi-Poバッテリーがダメージを受けますので1C以上の電流で充電することはやめてください。1C以下の電流で充電することには問題ありません。
放電は何Vまでおこなえばよいのですか? セル当たり3.0Vまでにしてください。それ以上放電するとバッテリーがダメージを受けますので絶対におこなわないでください。
Li-Poバッテリーが膨らんでいるようです 過充電や過放電をするとLi-Poバッテリーは膨らみます。すこしなら問題なく使用することもできます。ただしバッテリーの劣化は進んでいます。過充電と過放電には十分注意してください。送信機用Li-Poならプロポの表示が9Vになった時点で再充電してください。受信機用Li-PoならLDOレギュレータの赤LEDが点灯した時点で再充電をしてください。充電にはLi-Po専用充電器を用います。このルールを守れば安全に長い間Li-Poバッテリーをお使いいただくことができます。

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