2006年08月25日

Team CRC Japan2006レポート(31)

Team CRC2006メンバーのヤッキーさんからレポートをいただきました。ここに紹介させていただきます。m(_ _)m


ワークス優遇のヤッキーです。前回のレポートから間が開いてしまいましたが今回もシルバーストンサーキットでのレポートです。もちろんクルマはカーペットナイフ3.2Rです。

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 二次予選も2週間後にせまり本格的なテストを8/15・16・19日の3日間シルバーストーンに行ってきました。

 まず初日は前日にグリップアップをはかる為、マイティーグリップを撒布したとのことでした。ここ最近路面コンディションがよくなく、このサーキット特有のメガグリップ路面は今年に入ってから私の知ってる限りでは経験したことがなく、今回はその情報を聞き期待しての走行でした。

 CRC大径ホイル(HR-38)を前後に定番タイヤのカワダSHも前後にセットしFタイヤ42mm/R42.5mmと通常ホイルより大きめで始めました。走行させてみると確かに最近にしてはグリップする路面でしたが、メガグリップ路面を体験したことのある私からすると大したグリップではなくアンダーに悩ませれました。今回のテストはワークス優遇のかーとさん他が考案したピポットボール下にOリンクを挟む独自のセットを試すのが目的でした。まずはノーマル状態で走行させクルマのセットが決まってから試してみることにしました。

 アンダー対策としてはFスプリングを0.5→0.45に変更し後半の曲がりを出すためにキャスターを寝かしFタイヤのグリップ剤の塗り幅を1/3→2/3にしました。

 以上のセット変更で若干アンダーステアですが、そこそこ満足いく動きになったのでOリンクをテストする事にしました。結果から言いますと、期待が大きかったせいか大した違いが感じられずこの時点では”良くも悪くもない”でした。私の他にCKユーザーが3名いたので皆さんにテストしてもらいましたが、同じ意見でした。

 この間にタイヤはSHのままでホイルのみ前後ヨコモ・TRCと並行してテストしました。このテストには普段一緒にやってますCKユーザーの小○津クンにも協力してもらい様々な組み合わせをテストし結果的にRホイルのみHR-38ホイルが良さそうだとの結論になりました。前後HR-38ホイルだとクルマの動きがシャープになるのですがFタイヤ径が40~41mmと小径で使うので、タイヤの厚さが薄くなり過ぎグリップが抜ける感じになってしまいました。


この日の最終セットは下記の通りです。


○全体

ボディ = パーマスピード8
車重 = 865g(ダミーポンダー有り)
シャーシ = 2.5mm無加工ノーマルシャーシ

グリップ剤 = マイティーグリッパー 5分 F 1/2 R 全塗り
前後タイヤ = 前・カワダSH 40.5mm、後・カワダSH41・5mm 
前後ホイール = 前・TRC、後・CRC HR-38
ギア比指数 = スパー・92T、ピニオン・24T 、指数・33.99
車高 = およそ 前・2.0、横・2.0 、後ろ・2.0

○フロント

スプリング = ウルフ0.45
キャンバー、キャスター、トー = 1°、 全てのシム後ろ、 0°
キャスターブロック = CRCアルミ10°
キングピンシム = ナックル下0.25mm、ナックル上0.75mm、アッパーエンド
上1.0mm
リバウンド = 無し
タワーバー = アソシカーボンバー
サーボマウント = アソシ製から自作 スラント搭載
サーボセイバー = キンブロミドル、最も内側の穴にピロボールを配置

○リア

ロールセンター= CRCローロールセンターキット
           アソシフリクションパット用Oリンクをピポットボール下に挟む 
サイドスプリング = CRCホワイト スプリング下のボールは排除
フリクショングリス = 京商 #1000  
ライドハイトアジャスター = IRS 2.5

センターショック = CRC
ショックオイル・スプリング = 京商 #1000 ・ WIND TUNNEL シルバー
リバウンド =  約1mm
リアトレッド = 170mm 


 次は連続となる2日目
この日は前日より多少食う路面でした。前日走行させたままのクルマをメンテナンスから始めます。フロントサス・リヤリンク・デフ・センターショックなど納得がいくまでメンテしセットは上記のままモーターテストする予定でした。


 メンテナンスに時間がかかり走行させたのは2時過ぎになりましたがまずは、路面コンディションを確かめるため軽く走行させたところどうもクルマの動きが変??ステアリング操作に忠実に反応してくれなく特にスロットルを入れながら僅かにステアするコーナーがギクシャクした動きで、軽くステアしても向きが変わらず切り足すと一気に曲がり込んできてしまうのと、コーナー出口でステリングが残り、イン側にクルマが向き尚且つコーナーで止まる感じでした。

 タイヤはカワダSHのまま、様々なセットを試しましたが納得するセットが出せぬまま終了してしまいました。前日はこのような症状は出なかったのに何故??と帰宅してから各部をチェックしましたが、原因となるものはなかったので、メインシャーシとロアポッドを新品に交換しました。

 予定してましたモーターテストはkimihiko-yano.netで発売になったTeam Br00dモーター のチェックポイントモーターベースです。上記のようにクルマが不調だったので、8分計測はしてませんがパワー・フィーリング共満足のいくものでした。インフィニティーブラシ・ミディアム・ハードブラシの組み合わせで素晴らしいパフォーマンスでした。


 16日の不調が気になり関西のカーペットナイフユーザーのま○ゃきさんに相談したところ、原因はタイヤと前後バランスが悪いのではないかとのアドバイスを受けました。このサーキットではハイサイド防止する為に硬いタイヤを使いヨレを防止し転がるタイヤを使うのが定番となっておりカワダスーパーハードはこのサーキットの為に作られたようなタイヤでした。しかし、Rタイヤなどは40~41mmと超小径で使うので、横方向のグリップ良くても縦方向のグリップが落ちてしまします。どんなハイグリップ路面でも前後バランスは大事ですので、このような理由でFタイヤのグリップ力にRタイヤが付いていけない状態になります(リヤグリップ不足)

 そこで、Rタイヤのみ軟らかいタイヤを43mm位で使ったら前後バランスもとれコーナーで前に出るクルマになるのではないかとの事でした。他にもドライビングスタイルまでもアドバイス頂き早速19日の練習で試してみる事にしました。


 まず、RタイヤをカワダLラバーハードの軟らかめ・CRCマゼンダを43.5㎜にしホイルはCRC HR-38です。FタイヤはSH41.5mm/TRCホイルの組み合わせにしました。この日は何故か朝から今年初めてのメガグリップ路面で、皆さん苦労してましたので、1パック目は心配でしたが、蛇角を減らしただけで全く問題なく走りました。この1パック目はRタイヤはCRCマゼンダでこのサーキットでは初めて使いましたがグリップ力など問題なく大径ホイルのためヨレもなく上記のタイヤ径でもザクルことなく、16日の不調が嘘のようでした。操縦台から観察していた友人もコーナーで止まらなくなったとのコメントでした。

 2パック目はRタイヤのみLラバーハードに換え違いを確かめようと走行したところステアした瞬間、ハイサイドを起こしクルマが飛んでいってしまいました(汗)これではまともに走れるはずもなく、すぐに走行を止め対策をしました。この日は12が15~20名居たので路面が更に上がったのと、路面に撒布されてるグリップ剤を吸ってしまい、Fタイヤは走行中に全塗り状態になってしまいそのまま次のパックを走ると前回とは全く違ったタイヤ(グリップ力)になってしまします。対策としては毎回クリーナーでタイヤ面を拭きよく乾燥させてからグリップ剤を塗ります。

 3パック目からは小○津くんや地元エキスパートの方にも協力してもらい様々なセットを試みました。この日の路面は異常なグリップは手強かったですが最終的なクルマのセット変更は《Fスプリングを0.45→0.5・キャスター起こし・FタイヤをSH41.5mm→Lラバーハード40.7mmセンターショックオイルを#1000→#1200・サイドスプリングホワイト→オレンジ》以上のセット変更で満足いく走りになりました。ただ、コーナーによって路面グリップが違うので、荒いステアリング操作をすると、ハイサイドギリギリの片輪走行になってしますので、スムーズなステアリング操作でカバーするしかなかったです。Rタイヤはフィーリングが良かったので、この日はCRCマゼンダに決めました。

 このようにクルマのセットが決まるとピポット下のOリンク効果がハッキリと表れました。コーナーでぐいぐい前に出ますし、ロールの残りがなくコーナーでの抜けが楽になります。CKユーザーの皆さん是非試してみて下さい。もし、違いが解らなかったらタイヤを含めクルマのセットが何処か間違ってるはずです。

この日の最終セットは下記の通りです。


○全体

ボディ = パーマスピード8
車重 = 865g(ダミーポンダー有り)
シャーシ = 2.5mm無加工ノーマルシャーシ

グリップ剤 = マイティーグリッパー 5分 F 1/5 R 全塗り
前後タイヤ = 前・カワダLH 40.5~41mm、後・CRCマゼンダ43~43.5mm 
前後ホイール = 前・TRC、後・CRC HR-38
ギア比指数 = スパー・92T、ピニオン・24T 、指数・33.8付近
車高 = およそ 前・2.3、横・2.1 、後ろ・2.0

○フロント

スプリング = ウルフ0.5
キャンバー、キャスター、トー = 1°、 前後にシム、 僅かにトーアウト
キャスターブロック = CRCアルミ10°
キングピンシム = ナックル下0.25mm、ナックル上0.75mm、アッパーエンド
上1.0mm
リバウンド = 無し
タワーバー = アソシカーボンバー
サーボマウント = アソシ製から自作 スラント搭載
サーボセイバー = キンブロミドル、最も内側の穴にピロボールを配置

○リア

ロールセンター= CRCローロールセンターキット
           アソシフリクションパット用Oリンクをピポットボール下に挟む 
サイドスプリング = WIND TUNNELオレンジ スプリング下のボールは排除・ノーテンション
フリクショングリス = 京商 #1000  
ライドハイトアジャスター = IRS 1.5

センターショック = CRC
ショックオイル・スプリング = 京商 #1200 ・ CRCレッド
リバウンド =  約1mm
リアトレッド = 170mm 

○メカ類

モーター = Team Br00dモーター チェックポイント8×2
バッテリー = PMR
別電 = 無し

ESC = MX PRO
サーボ = 3401
レシーバー = 203F


あと、カーペットナイフ特有のメンテナンスポイントなどを少し。


1)サイドリンクのガタは皆さんどのようにしてるでしょうか?
 私はガタが全く出ないように対策してましたが、これがリヤーをスムーズに動く妨げになっていたようです。構造上ロールするとサイドリンクが突っ張るかたちになりセンターピポットは固定されてる訳ですからある程度のガタが無いとロールがスムーズになりません。静止状態でのガタはリヤ部分がカタカタ動き気持ち良いものではないですが、駆動がかかれば問題なく、ふらつきなど感じないです。

2)このクルマはTバーが無いのでクラシュするとロアポッドやモーターマウントにかなりの負担が掛かります。モーターマウントは曲がるので判りますが、ロアポッドは頑丈なのでまず折れることはなくついつい長く使ってしまいます。これが落とし穴?で、ヘタってる板は新品と比べると軟らかくなりますから、変な癖が出たり片巻きが出たりするので定期的な交換が必要なようです。交換の目安ですが、ロアポッドのみにしガラス板などでヒネリがないか新品があれば手で捻ってみて新品と比べヘタりがないかをチェックしてみて下さい。また、リヤから激しくヒットするようなクラッシュしたときは、モーターマウントのネジを全て緩めて締め直して下さい。ロアポッドが歪んだままですとまともに走りません。

3)HR-38ホイルは硬いためかタイヤが欠けやすくこれを防止するためには確実にタイヤを貼り、ショルダー部分のRを大きくすると路面との引っ掛かりが減り欠け難くなります。

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以上でレポートでした。尚、画像は16日に撮ったものです。


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