2007年03月22日

Team CRC Japan2007レポート(8)

2007年のサポートドライバー 愛知県Hawk さんから4回目のレポートをいただきました。
ブレースの有無、タイプの違いでどのような変化があるか実走してみるとおもしろそうですね。


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CRC Japan 2007 サポート待遇の愛知県Hawkです。

今回は、フロントブレスの違いによる効果についてレポートします。

【使用したマシン】
[CRC1312] T-FOURCE Team Red
[CRC1353] T-FOURCE用メインシャーシ(ハード)

【フロントブレス】
1.ブレス無し(ノーマル状態)
2.[CRC4288] アルミ製フロントエンドブレース(シルバー)
3.アソシ12L4用フロントクロスブレース


【概要】
フロントブレスの違いにより、フロントサスの無負荷時と、高負荷時においてどう違うか。

【テスト方法】
各ブレスごとに左右のフロントスプリングが無荷重の場合と、キングピン下から力を加え、フロントサスペンションがフルストロークしきる以上(シャーシをしならせるまで)の力を加える。
この時、キャスターブロック間の距離を測り、ブレスの効果を確認する。

【テスト】
1.ブレス無し

 無荷重時 46.3mm

 高荷重時 45.4mm (差 0.9mm)

2.CRC製ブレス

 無荷重時 46.4mm

 高荷重時 45.8mm(差 0.6mm)

3.アソシ12L4ブレス

 無荷重時 46.0mm

 高荷重時 46.0mm(差 0mm)

【結果】
1.ブレス無し
 スプリングがストロークする範囲での荷重は問題ないと思われる。
 が、スプリングがストロークしきる程の荷重が掛かるとサスアームごとシャーシがしなる。
 シャーシがしなる程の荷重がかかるとキャンバー角が変わる事になってしまう。

2.CRC製ブレス
 スプリングがストロークしきる程の荷重が掛かるとサスアームごとシャーシがしなりキャンバー角が変わる事はブレス無しと同じだが、ブレスにあるOリングがダンパー効果を発生し、シャーシのしなりを制限する。

3.アソシ12L4ブレス
 無荷重状態で左右のキャスターブロックを引っ張るので、サスアームやらシャーシがしなり、ネガティブキャンバーが発生する。
 シャーシの左右を引っ張り上げる形となる為、車高が下がる。

【考察】
1.低速(軽荷重)コーナーの時と、高速(高荷重)コーナーでの特性に違いが出易い。
 また、クラッシュした場合に、片側の足回りだけに力が加わるので、壊れ易い。

2.シャーシがしなり始めるとキャスター角が変わってしまい、低速・高速での特性は違うがOリングダンパー効果によりマイルドに切り替わる。
 ブレスに入れるOリングをアルミワッシャーに交換したりしてOリングの数を変えると、この切り替わりのマイルド感が変わる。
 また、ワッシャーを減らしてOリングを増やしたりし、ブレスの長さをキャスターブロックの幅より広くすると、左右のキャスターブロックを押す形となるので、サスアームやシャーシを下側へしならせ、ポジティブキャンバーになり、車高が上がる。
 片側をクラッシュしても反対側へダイレクトに力が加わらず、ブレスのOリングがダンパー効果を発揮するので、反対側の足回りに影響を及ぼしにくいながらもクラッシュに強くなる。
アルミ製なので重量的には重くなってしまうが、Oリングやワッシャーの数の組み合わせで特性が変えれるのが長所。
特に高荷重時には特性の違いがハッキリでる。
タックインを使用する場合や、ハイグリップコース等ではきめ細かい対応が可能と思われる。

3.左右のキャスターブロックをガッチリと固定しているので、荷重の掛かり具合によって特性が変わる事はない。
クラッシュした場合、反対側にも力を逃がすのでクラッシュした側の破損はしにくいが、反対側に加わった力の加減によっては反対側のアライメントが狂う場合があるが、軽量でリンケージへの影響を及ぼさないメリットもある。

【注意点】
フロントブレスをタイプの違うモノに交換した場合は、キャンバーと車高、トーを必ずチェックして再調整してください。
タイプによってかなり変わる筈です。

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