2010年11月30日

Team CRC Japan2010レポート(18)

TEAM CRC JAPANヤッキーさんから今年3本目のレポートが届きました

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皆さんこんにちは、Team CRC Japanメンバーのヤッキーです。

今回は10月9~11日に川場RCプラザで行われた
2010年度JMRCA1/12RACING 全日本選手権の参戦レポートです。

この大会にあたりのべ5日間の事前練習をチームメンバーと行い
クルマの基本セットは決まり、あとはパワーソースとタイヤテストを
ハヤトくん、トシキくんにやってもらい、事前練習の最終日には
あらゆる路面に対応出来るクルマに仕上がってました。

話は前後しますが、昨年の全日本選手権後のミーティングで
チームメンバーそれぞれ違ったアイテムを使ってた為
セットの共用性がなくチームの纏まり感がなかった事を反省し
今年は出来る限り同じアイテムを使うようにしました。

具体的にはホイル・タイヤ・モーター・バッテリー・ESCの5点で

ホイル:PM V2
モーター:LRP X12(4.0T)
バッテリー:SMC
ESC:ブラックダイヤモンドLV 2.1

以上の4点はかなり早い段階で統一することを決めました。

これにより他の部分のテストに集中することができ、決めたアイテム
も更に細かな部分まで短期間で煮詰める事が出来たと思います。

では、参戦レポートに移ります。


私は10/6日から現地入りの予定で準備を進めてました。
事前練習最終日はクルマもよく走り問題なかったので、セットが変わる部分は
一切手を付けず、不具合のあるパーツのみ交換してメンテナンス終了しましたが
一つだけ気になってた部分があり出発の3日前に気になってた部分を
改良しました。気になっていた部分とは左右の重量バランスで少し左が重く
川場は右回りなためこれではマズイのではないかと、メカレイアウトを変更しました。

その際、ESCのレシーバーコードが短くて届かないくなってしまい
レシーバーコードを交換することにしました。
このESCは外部基盤にピンが立っておりそこに半田付けします。
ですから比較的簡単に交換が可能なのですが、交換中に私のミスで
基盤回路を剥離させてしまい、ESCを使いものにならなくしていましました。

後で考えるとこの事件?が後々尾を引くことになるとは
この時点で予測できませんでした。


そして新品を購入して、左右の重量バランスも完璧にし
5日の夜に川場に向け出発しました。

昨年の大会と今回の練習日でお世話になった専属メカニックの小柳津くんは
大会前日の金曜から合流する予定でしたので単独での現地入りです。

この水曜(6日)はチームメンバーのとうぞ~さんもこの日から現地入りで
まずは前回の練習と同じセットで走行させて見ることにしましたが
クルマのセットは変えてないはずなのに全く走らず
リヤの食いがなく過敏な動きのうえ、モーターのフィーリングにも違和感があり
1パック目から???でした。

好調だった練習日のフィーリングとは違いましたが
クルマの方はそこそこ走れるレベルにはなりました。

しかし、ESCなのかモーターなのか解りませんがスロットルフィールが良くなく
リズムが狂ってしまいます。

そこで手持ちのESC(ブラックダイヤモンドではなく他社)とモーターを交換して
やってみました。これでフィーリングは良くなりましたが、全体的にパワー感がなく
タイムもイマイチでした。

やはりESCはブラックダイヤモンドでやりたいと思い
新品のESCが壊れているとは考えにくいですが念のため、きみひこさんに連絡をして
新品のESCを持って来てもらうようにお願いしました。

明けて木曜、朝からESCを交換し走ってみると原因不明のメカトラブルで
数周しか走れずこのトラブル究明に一日かかりクルマのセットどころではなかったです。
メカトラブルの詳しい症状など書くと長くなるので省略しますが
レシーバー・ESC・モーター・ブースター他考えられるのもを全て交換しました。

この日からハヤトくん、トシキくんも合流しとくぞ~さんも含め
まずまずの仕上がりでした。

私だけまともな練習が出来ず内心焦りましたが、明日(金曜)からはメカニックの小柳津くんも来てくれるし何とかなるだろうと・・・

しかし頼りの小柳津くんから連絡があり仕事の都合で明日は行けないとのこと。
これにはかなり精神的なダメージがありました。
ですが、来れないものは仕方ないと頭を切り替えました。

この日の夜、いつも一緒にやっているCRCユーザーの博さん(彼は金曜入り)に連絡をしメカ類を私のクルマと総入れ替えし、原因究明することにしました。

博さんは自分を犠牲にしてまでも私の為に協力してくれることに感謝です。


最終練習日も朝からメカ載せ換えするとは思いもよりませんでしたが
そのかいあって、メカトラブルは出ませんでした。
そして何故か私のメカを使った博さんもトラブルなく走行できました。
これには???でしたが結果オーライということで。

この練習最終日はチームメンバー内で意見交換しそれを実際にテストして
最終セットが決まりました。

私は連日のトラブルで思うように走れないストレスからくる疲れと
睡眠不足で視力が著しく低下してしまい8分間走り続ける事ができず、
この日は一回も8分走らなかったですが燃費とパワーのバランスは
抜群なのは他のチームメンバーがテストしてたのでこれで行けるだろうと
練習を終えました。


路面コンディションに応じてボディとクルマのセットを少しだけ変更することで対応出来る安定感のあるセットでした。

具体的には路面が良くないときは、ボディをBomb’Rにしリヤトレッドを168mm
上がってきたらAud R8cにしてリヤトレッドを170mm

あとは個人の好みにより、グリップ剤の塗り幅を変更することにより
どのような路面でも安定して走れるクルマになりました。

あとは宿に帰り睡眠を取ろうと思ったところ小柳津くんから連絡が入り
明日も仕事になり到着は夜になるとのこと。
これもダメージありましたがとにかく睡眠を取ろうと早めに床に付きました。

【大会一日目】
朝からあいにくの天気でしたが、支度し集合時間に間に合うようホテルを出ました。
コースに到着して取り敢えず荷物を下ろし、プロポ回収のアナウンスがあったので
受付をしました。しかし天候は変わることなく12時に本日の予定は全てキャンセル
とのアナウンスがあり、私は内心ホッとしました。

この日はとくぞ~さん、博さん、CRCユーザーの方とファミレスで雑談し
ホテルに戻りメカニックの小柳津くんの到着をまって矢野さんと3人で
夕食を取り明日に向けての作戦会議?をして早めに寝ました。

【大会二日目】
この日も朝から雨でまた今日も中止かも?と皆さんそんな思いで
会場入りされたはずですが、天候もみるみる回復し予定通りレースがおこなわれる
ことになりました。

これには焦りましたが、小柳津くんが頑張ってくれクルマを完璧に仕上げてくれました。


いよいよ2010年度全日本選手権開催です!
この日は練習走行1回、コントロール兼予選1ラウンド、その後組み換えし
トータルで予選5回おこなわれる事になり、まずは練習走行で
クルマの動きを確かめ予選1ラウンドを失敗しないようにと。


●練習走行
スタートしてみると何故かリヤが食いません
これはまだ路面が出来てない為だと思いましたが、同じ組だったとくぞ~さんは
好調のようです。

●予選1ラウンド
練習走行からのセット変更はしませんでしたが、Fタイヤのグリップ剤反応時間を
 5分→3分、塗り幅8mm、Rタイヤ20分→30分
 ボディはBomb’Rです。

 4番手スタートだったと思いますが、やはりいまいちリヤの食いがなく
 何故か右アンダー左オーバーでした。
 スタートして2コーナー手前で縁石に乗り飛んでしまい最後尾に落ち挽回しようと
 頑張りましたが、クルマの動きがナーバスでコントロール難しく
 ミスしたり他車と絡んだりで全く良いところなしで終了。 

 26周8:06.874で総合39位となり予選3ヒート目3番手スタートとなってしまいました。
 同じ組のとくぞ~さんは30周に入れ総合2位と絶好調だったので内心焦りました。


●予選2ラウンド
 1ラウンドで何が悪かったのか小柳津くん共々クルマを確認したところ
 キャンバーが左右で大きくズレていることに気付きました。
 右0.2°左0.3°にしたはずが右0.8°左0°でした。
 何故このようになったかは考える余地もなく
 とにかくきっちり合わせ他は何も変えず挑みました。
 クルマはまだ少しリヤの食いが足りませんでしたが、これ位なら
 なんとかなるレベルでした。1ラウンドより楽にラップが出る感じです。
 しかし、ラップ遅れのクルマを何台も抜くはめになり
 なかなか安定したラップが刻めませんでしたが
 接触や大きなミスもなくヒートトップでゴール。

 28周8:03.481 18位

●予選3ラウンド
 クルマのセットはそのままでFタイヤのグリップ剤反応時間を3分→5分
 時間的に路面はいまいちでしたが、トップスタートの利を活かし
 序盤はガンガン攻めました。中盤からはラップ遅れのクルマを
 数台処理してトップゴール。

 28周8:07.547 24位


●予選4ラウンド
 このヒートの出走時間は午後4時とそろそろ路面が上がるだろうとの予測で
 チームメンバーの中で私が最初に走る為、テスト的にボディをAud R8cにチェンジし
 リヤトレッドも2mm拡げました。
 (Aud R8cはリップスポイラーを約4mm追加してます)
 他のセット変更はなしです。

 スタートしてみるとボディ変更の効果がありコーナー進入でクルマの向きが
 変わるのが速く序盤は少しコントーロールが難しかったですが、これは慣れ
 の問題だったので大きなミスもなくトップゴール。

 レースは3ラウンド目と同じような展開でした。

 目標の29周に僅かに届かず
 28周8:00.720 24位


●予選5ラウンド
 更に路面が上がるだろうとFタイヤ径を41mm→40.8mm
 グリップ剤反応時間を5分→3分に変更
 他は変えませんでした。

 スタート時刻が17時を回り太陽が沈みかけていて、条件的にはあまり
 良くなかったですが、この後のヒートの方々よりましでした。
 スタートしてみると予想通り路面はかなり上がり、好タイムが期待できそうです。

 クルマも問題なく走りまたまた前ラウンドと同じような展開で
 トップゴール。29周は回りましたが、やはり皆さんタイムアップしたようで

 29周8:11.979 22位

 これでこの日のレース終了となった訳ですが、この時点で総合26位と
 最終日の最終予選を総合で10位以内に入らないとBメインは無理でした。

 やはり1ラウンド目で失敗したのが大きかったと反省しました。


【大会三日目】
 この日は天気も良く絶好のラジコン日和でした。

●練習走行
 最終予選を前に前日の反省を元に、少しセットを変えることにしました。
 もう少しリヤグリップを上げたかったもで、センターショックの取り付け角度を
 調整。アンテナポスト側に2mmのスペーサーを入れ上げました。

 ボディはAud R8cです。

 組み合わせが変更になり、5ヒート目(Cメインヒート)なりレベルは同じ方々です。
 走ってみると、狙いは当たりリヤがどっしりして安定してます。
 しかし、かなりのアンダーステアでした。


●予選6ラウンド
 もっと曲げる方向にしたくスペーサーを外そうかと考えましたが
 Fグリップを上げる方向にしました。
 塗り幅を8mm→10mm、反応時間3分→5分
 いよいよ最後の予選です。スタートしてみると練習時より曲がるようになりましたが
 まだアンダーでした。しかし、コントロールしやすく淡々と周回を重ねます。
 前日の予選のようにラップ遅れを何台もパスする事もないので
 ペースも安定していたようです。
 このヒート3位でゴール。

 路面はそれほど良くなくタイム的には5ラウンド目が良かったですが
 29周8:13.256 16位と今回の予選ベストポイントでした。

 予選終了しチームメンバーのハヤトくん5位、トシキくん7位、とくぞ~さん10位と
 Aメイン最多の3台も入る事ができ、私たちがやってきたことが間違いではなかった
 事が証明されました。反面、私自身取り残された感じはしましたが
 決勝に向け気持ちを切り替えました。


●決勝
 予選24位となり昨年と同じくCメインです。
 この組には博さんやチームカワダの井上選手もいてスタート前は和やかな
 雰囲気でした。そのせいか全く緊張はしなかったです。
 クルマのセットはアンテナポストのスペーサーを外し、もっと曲がるセット
 にしました。他は変更なしです。

 スタートの混乱を上手く抜けることができ、4番手あたりで走行
 中盤からリヤグリップが落ち気の抜けない感じでしたが3番手の塚本選手との
 バトルは楽しかったです。クリーンなバトルをしてくださった塚本選手
 ありがとうございます。

 レース後半2番手走行中のCRCユーザーの今井選手がミス、トップの
 諸橋選手は余裕の走行、私は塚本選手に抜かれ3位ゴールでした。

 総合23位


下記は予選でのセットです
チームメンバー殆ど同じセットです。 


○全体 
ボディ=Aud R8c or Bomb’R
シャーシ=CRCジェネレーションXL 
フロントタイヤ=プロト 41.0mm 硬度(40度)
リヤタイヤ=PM タン 42.0mm硬度(35度)
グリップ剤=パラゴン・FX II フロント8mm リヤー全塗り 
反応時間=フロント 3分  リヤ 30分(エアリムーバ使用)
前後ホイール=フロント・ PM V2  リヤ・PM V2
ギア比指数=スパー・PRS 92T ピニオン・PRS 26T 指数・37.27
車高=およそ 前・2.2mm バッテリーサイド・2.5mm  後ろ・2.2mm
バッテリーポジション=後

○フロント

スプリング=[CRC3390] プロストラット用フロントスプリング 0.50mm
キャンバー=約右0.2°左0.3°
キャスター=約5°
トー=0.5mmアウト
キャスターブロック=樹脂10°
ピポットボール=[CRC32462] プロ・ストラット用フロントピポッドボール(ブロンズ)
ライドハイドスペーサー =樹脂製ライドハイドスペーサー 4mm+アルミスペーサー1.5mm+[CRC4262] フロントライドハイト・スペーサ イエロー(0.5mm)
リバウンド=0 
タワーバー=[TCJ-006] プロストラット用フロントプレート(左右独立)

アッパーアーム=ロング
トレッド=167mm
サーボマウント=スラント(サーボマウント下穴:後ろ)
サーボセイバー=キンブローミドル(内穴・ピロ後ろ取り)


○リア

サイドスプリング=アソシ シルバー リヤボトムプレートに触れる程度
フリクショングリス=京商  #10000 
センターショック=ENCOREショック
ショックオイル・スプリング=アソシ #50・[CRC1348] ゴールドスプリング
リバウンド=ダンパー長で約1.5mm
ライドハイドスペーサー=CRC 2.0
リアトレッド=168mm~170mm
デフグリス=Corally 80010 デフルーブ ホワイト デフボール用

[TCJ-001] XJリアポッド用モータープレート(ノーマルWB)
[TCJ-003] XJリアポッド用カーボンアッパープレート
[MD10004-CRCJ] TEAM CRC JAPANロゴ入りXブレース


○メカ類
バッテリー= SMC 1セルLIPOバッテリー(6000mAh 28C)
モーター=LRP X12 OCTA4.0T(進角-10°12mmローター)
ESC=ブラックダイアモンドLV(スロットルプロファイル2)
センサーコード=[ky190] ゼロフリクション・センサーケーブル(160mm)
別電=[laje-20249] DCブースター
サーボ=DS3401
レシーバー=RX-451


最後にお世話なったきみひこさん、チームメンバーの皆さん、小柳津くん、博さん
他沢山の方々に支えられての参戦でした。

皆様、本当に色々とありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

私はもう若くなくです。今回の大会はそれなりの覚悟で参戦しましたが
結果を残せず自分への不甲斐なさに腹だ出しく思えたりこれが限界かと落ち
込んだりもしました。しかし、予選2位となったチームヨコモの村井選手の頑張りや
同年代の方々の情熱などを感じたりして私ももう少し頑張ってみようと思います。

1/12一筋うん十年よくも飽きずにやってるなと自分でも感心する位ですが
このような姿勢が若い方たちや、これから始めようとする方々へ
何かの励ましになればいいなと思ってます。

いつまで続けられるか解りませんが、宜しくお願い致します。

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