2009年08月19日

Team CRC Japan2009レポート(21)

2009年のワークスドライバー 愛知県ヤッキー さんから4回目のレポートが届きました

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皆様こんにちは、Team CRC Japanメンバーのヤッキーです。


今回は7/18~20日におこなわれた全日本選手権のレポートです。

私達、Team CRC Japanメンバーは全日本選手権への気合を入れる為、今年に入り1月から練習に行き、私も2月からほぼ毎月練習に行き、のべ8日間と大会前2日間の練習をし万全の体制で挑みました。今回の大会には私の専属メカニックとして普段地元で共にRCライフを楽しんでいるCRCユーザーの小柳津くんにお願いしました。

小柳津くん自身、3月に谷田部アリーナで練習をしていてコースの特徴や路面コンディションなどある程度知っているのと私のドライビングスタイルも熟知しており、メカニックとして適任でした。


では、レポートに移ります。


今回私が使用したクルマはJスペックシャーシです。チームメンバーの中ではハヤトくんも同じシャーシなんですが厳密に言うと、100%Jスペック仕様は私だけでした。
ですから多少セットも違いますし、ドライビングスタイルやクルマの好みも違うので、チームメンバーの意見を参考にしつつ独自のセットでやりました。
事前練習で、タイヤ・ホイル・ボディは決めたのでこの2日間は更に突き詰めたセットを試し路面変化にあまり左右されない懐の大きなクルマと安定したラップが刻める楽なクルマを目指しました。


ベスト14.161まで出て33周は確実に回れるクルマに仕上がりました。

ノーマルとの変更点は

1)以前紹介した左右のツイークプレートを繋げるタワーバーを装着。これはハイサイド防止に効果的です。


2)ステアリングアームのピポットボール位置変更。これはRの大きなコース用に左右のステアリング切れ角の差が少なくなり、コーナーで失速しない効果があります。


大会前の練習走行の様子(撮影きみひこ)

*大会1日目*

Team CRC Japan・メカニックの小柳津くん・私の各ピット


【コントロールP】

この日は事前スケジュールだと8分間の練習走行から始まる予定でしたが、変更になりコントロールがおこなわれることになりました。私は4ヒート目の出走になり、チームメンバーの中では一番最初の出番になりました。
少し緊張しましたが、クルマの調子は良く安定した走りが出来ました。しかしラスト15秒でストレート手前のシケインを通過した際に何かを踏んだようで、一瞬コントロールを失いそのままスポンジバリアへスタックしそうになりました。なんとかたて直しストレートエンドコーナーにさしかかると、いきなりリヤが流れました(汗)
何が起きたか解らないまま次のコーナーに進入すると今度はいきなりスピンしました。何とかゴールしようと試みましたが他の方に迷惑になると思いリタイヤしました。
後でクルマを確認するとリヤタイヤにグラステープが巻きついてました(驚)
この結果で予選は4ヒート目2番手からになりました。


【予選1回目】
グリットに並ぶと今大会2位になられた北澤選手が私の次3番手スタートだと初めて知り、少し緊張しました。セットはコントロールのままでしたが、スタートしてみるとかなりのオーバーステアでステアリングを雑に切るとハイサイドしてしまいそうで、コーナー進入速度が遅くラップが上がらないままゴール。


【予選2回目】
オーバーステア対策としてフロントタイヤの硬度を少し硬いものに換え0.2mm小径にしグリップ剤の塗り幅も2mm狭くしました。このヒートは5番手スタートだったと思いますがトップスタートの北澤選手に何とか食らい付いて行こうと心に決めスタートしてみるとまだ少しオーバーステアですが、これなら行けると必死に走りました。
途中一度横転してタイムロスしラスト2周でタレてしまいゴールしたかとスローダウンしたら、まだゴールしてなく慌てて走り記録は33周8:14.704でした。この時点で総合18位とまずまずな成績でしたが燃費を何とかしなくてはタイムアップは望めません。
(練習走行では全く問題なかった)


予選2回目のセット↓
○全体 
ボディ=パーマ・ザイテック
シャーシ=CRCカーペットナイフ・ジェネレーションX Jスペック
フロントタイヤ=PMパープル40.8mm 硬度(43度)新品
リヤタイヤ=CRCマゼンダ42.0mm硬度(35度)新品 
グリップ剤=パラゴン・FX II フロント1/3塗り リヤ 全塗り
反応時間=フロント 5分  リヤ 10分+コパトーン10分
前後ホイール=フロント・ RC4Less リヤ・RC4Less
ギア比指数=スパー・PRS 92T ピニオン・PRS 23T 指数・33.0
車高=およそ 前・2.6mm バッテリーサイド・2.8mm  後ろ・2.4mm
バッテリーポジション=後

○フロント
スプリング=[CRC3390] プロストラット用フロントスプリング 0.45mm
キャンバー=約右0.5°左0.8°
キャスター=6°
トー=1mmアウト
キャスターブロック=アルミ10°
ピポットボール=ウルトラフロントピポットボール
ライドハイドスペーサー =樹脂製ライドハイドスペーサー 4mm
                +1.5mm
リバウンド=0 
タワーバー=グラファイト・ブレース
アッパーアーム=ショート(ノーマル)
トレッド=168mm
サーボマウント=平積み
サーボセイバー=キンブローミドル 


○リア
サイドスプリング=CRCブルー リヤボトムプレートに触れる程度
フリクショングリス=京商 #10000 
ライドハイトアジャスター=IRS 1.5mm
センターショック=Silva Concepts HPS2ショック
ショックオイル・スプリング=京商 #1000・  [CRC1348] ゴールドスプリング
リバウンド=0.5mm
リアトレッド=171.5mm

[CRC3280] モールド・ロング・サイドリンク(クランプ式)
 前側1.5mm上げ


○メカ類
バッテリー=SMC ENERG-4600
モーター=VECTOR X11(12.5mmローター)
ESC=NOSRAM Pearl Evolution ISTC (2、3、0、1)
別電=無し
サーボ=DS3401
レシーバー=RX-451
パーソナル・トランスポンダー用にMRT社バグ・ブースター使用

*大会2日目*

【練習走行】
クルマのセットは変更せず燃費対策としてモーターのローターを12.5mmから13mmに換え、指数はそのままで行くことにしました。この変更により、ストレートスピードは落ちますが、トルクが出るぶん
握らなくて済み、燃費を稼ぐことができます。走ってみるとクルマは調子良く問題なかったですが、燃費がギリギリでした。
ただ、このとき使ったバッテリーはあまり良いものではなく、レース用バッテリーならなんとかなりそうだったので、このまま行くことにしました。


【予選3ラウンド】
8ヒート目8番手スタートとなり暫定Bメイン組みです。このヒートは流石に皆さん速い方ばかりで、チームメンバーのトシキくんも同じヒートです。皆さんに遅れないよう付いて行けば好タイムに繋がります。スタートしてみると、路面が上がった?のかコーナー脱出時にインリフトしてクルマが内側に向いてしまうようで、とても皆さんのペースには付いて行けませんでした。ここまでのレベルになると少しでもクルマが走らないと次から次へとラップされ自分の走りが出来ない事を感じました。結果32周 8:00.796

【予選4ラウンド】
チームメイトのとくぞ~さんに相談して、クルマのセットを変えることにしました。具体的には、車高を2.5mmから2.0mmまで下げ、そのままだと曲がらなくなるので、フロントタイヤ径を0.2mm大きくしました。このセット変更が大きく変わり、このラウンドではハイサイドやインリフトは全くなくコーナーも思い切り突っ込めます。しかし、全体的にアンダーでラップが上がりません。燃費も気になりペースを上げれないまま終了。我慢して走った3ラウンド目よりタイムダウン。32周 8:16.086

【予選5ラウンド】
この日最後の予選ラウンドです。皆さんタイムアップしてこの時点で25位まで落ちてしまい、何とかタイムアップしないと!!と気合入れます。クルマはフロントタイヤのグリップ剤を2mm広げた以外変更なしです。確か7番手スタートだったと思いますが、スタートしてみるとクルマは調子良く先行車を4台抜きミスもなく走ってましたが、アナウンスを聞いていると私の名前が呼ばれません??そのまま淡々と走りゴールタイムを見ると31周 8:00.288 となってます??マーシャル終了後ラップを確認すると15ラップ目に29秒となっておりカウントエラーでした。しかし、1周プラスしても32周ですからタイムアップしてなく
クレームなどしませんでした。この時点で27位


*大会3日目*
この日は5分間の練習走行があり、もう少し曲がるクルマにしたかったのでリヤタイヤを0.5mm小径にし試してみることにしました。

【練習走行】
セット変更が見事にあたり、クルマは今までで一番良い状態です。


【予選6ラウンド】
ヒート組換えによりCメインヒート7番手スタートです。スタートしてみるとクルマは絶好調でベストラップも14.4まで上がり前半からヒートトップで快走してました。アナウンスで何回も名前を呼ばれ気持ちよく走ってたところ、オワンに乗りあやうくフェンスに激突しそうになりました(激汗)
何とかたて直し、走りましたが誇りの多いところまで飛んだのでラップが上がりません。その後ミスなくゴールしましたが1回のミスが大きく響き、記録更新ならず。32周 8:03.089

これは完全に私のミスです。完璧なクルマに仕上げてくれたメカニックの小柳津くんに申し訳ないのと、自分の不甲斐なさに凹みましたが、気持ちを切り替えギリギリでCメインに残ったので決勝は楽しもうと!


【決勝】
チームメンバーのハヤトくん、とくぞ~さんも同じメインです。
CRCユーザーではIメインで東北地区の山本さん、Gメインでいつも一緒にやっている博さんがメイン優勝し気合が入ります。
いよいよスタート!10番グリットから無謀にもロケットスタートが決まり2コーナー進入時点で4番手まで上がりニンマリ。
しかしその先のコーナーで接触してオワンに乗りフェンスに激突してしまいセンターショックが外れ1周も回れずリタイヤであっけなく終了。しかしチームメンバーのハヤトくんがトップ激走中で、偶然隣の立ち位置だったので、集中力の邪魔にならないよう後続車との間隔など小さな声でアドバイスしてました。ハヤトくんは落ち着いた走りでそのままトップゴールメイン優勝でした。

続くBメインもトシキくんが優勝し、チーム全体としてはよく頑張ったと思います。

下記は好調だった予選6ラウンドのセットです。
○全体 
ボディ=パーマ・ザイテック
シャーシ=CRCカーペットナイフ・ジェネレーションX Jスペック
フロントタイヤ=PMパープル41.0mm 硬度(44度)新品
リヤタイヤ=CRCマゼンダ41.5mm硬度(35度)ユーズド 
グリップ剤=パラゴン・FX II フロント1/3塗り リヤ 全塗り
反応時間=フロント 5分  リヤ 10分+コパトーン10分
前後ホイール=フロント・ RC4Less リヤ・RC4Less
ギア比指数=スパー・PRS 90T ピニオン・PRS 23T 指数・33.3
車高=およそ 前・2.1mm バッテリーサイド・2.4mm  後ろ・2.3mm
バッテリーポジション=後

○フロント
スプリング=[CRC3390] プロストラット用フロントスプリング 0.45mm
キャンバー=約右0.5°左0.8°
キャスター=6°
トー=0.5mmアウト
キャスターブロック=アルミ10°
ピポットボール=ウルトラフロントピポットボール
ライドハイドスペーサー =樹脂製ライドハイドスペーサー 4mm
                +1.5mm+0.25mm
リバウンド=0 
タワーバー=グラファイト・ブレース
アッパーアーム=ショート(ノーマル)
トレッド=168mm
サーボマウント=平積み
サーボセイバー=キンブローミドル 

○リア
サイドスプリング=CRCブルー リヤボトムプレートに触れる程度
フリクショングリス=京商 #10000 
ライドハイトアジャスター=IRS 1.5mm
センターショック=Silva Concepts HPS2ショック
ショックオイル・スプリング=京商 #1000・  [CRC1348] ゴールドスプリング
リバウンド=0.5mm
リアトレッド=171.5mm

[CRC3280] モールド・ロング・サイドリンク(クランプ式)
 前側1.5mm上げ

○メカ類
バッテリー=SMC ENERG-4600
モーター=VECTOR X11(13mmローター)
ESC=NOSRAM Pearl Evolution ISTC (2、3、0、0)
別電=無し
サーボ=DS3401
レシーバー=RX-451
パーソナル・トランスポンダー用にMRT社バグ・ブースター使用



今大会で痛感したのがトップチームとの大きな差です。ドライバーうんぬんより、チーム体制がもっと確立されていればチーム全体の成績もアップしたでしょう。この反省を踏まえ、来年の大会には大きく成長したTeam CRC Japan目指し頑張りたいと思います。

もう若くはない私ですが、こんな私でも少しずつ成長している気がします。単なる勘違なのかもしれませんが1/12レーシングの楽しさや、面白さを皆さんと共に分かち合えたらと思ってます。


また、数年間このクルマをやってきて感じたことは好調を簡単に維持出来る事です。
メインシャーシが厚いせいか、シャーシのヘタリもあまりなくポイントさえ抑えておけば良い状態を長く保てます。

もし、どのクルマにしようか迷われている方が居たら是非このクルマをやってみて下さい。期待は裏切らないと思いますよ。今後も進化し続けるジェネレーションXです!!


最後にサポートしてくださった、矢野さん、チーム監督の野島さん、チームメンバーの皆さん、他CRCユーザーの方々、そして何の不安なく完璧にメンテナンスしてくれたクルマをグリットに置いてくれたメカニックの小柳津くんに、この場を借りてお礼申し上げます。

皆さんありがとうございました。

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